格差とか家族問題的に言って、建築の専門性に通じる人も、全くの素人も建物に住んでいる。都市計画は近現代史の範疇だが、都市計画のモダニズム、都市計画のポストモダンとは現状の建築情勢上のサービスかインフラかだといわれる。劣悪な労働環境から住宅を離す。オーエンやハワードの当初の整備は街機能の維持管理へと遠い将来の今では変わった。築40~50年の古い型の住宅は壊され、四戸イチの箱ができる。これは一生涯住むでもない規模ゆえ、小家族の間暮らすのに有益である。大手住宅メーカーと、個人事務所のそれぞれの影響。すなわち影響大、影響小の関係は、個人事務所の発展を阻害している。マンションの建ちがちな街中に対する、垂直方向というより水平方向ののびやかな郊外に建つ平屋の小住宅群/ランドスケープでの配置にて住宅メーカーにはない人のつながりを提出したいと思った。パブリックスペースとプライヴェートスペースの生活というくくりからのゆるい関係性の展開を、住棟を入居者/通行人の通るコモンアクセスに面させ、円形の敷地という求心性から地域の交流の場とした。建物はアールデコ調の建築であり、現代的なモダニズムというよりは、郊外での地域や風土に根差した急勾配の屋根と明りとりを持つおおらかなものである。設計者の関心は、構造ではなく生活環境として使いやすく、感動と喜びを誘いしかもそれをいかに長く保ち得るかにある。
(延べ床 54㎡*4棟 敷地面積960㎡ 制作2021年)
美修_lan(ミシュラン)建築アトリエ
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